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「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」宿泊レポート

2024年6月6日にグランドオープンを迎えた「東京ディズニーシー」の新エリア「ファンタジースプリングス」。
8つ目のテーマポートとして大きな話題を呼んでいるこのエリアで、オープンと同時に誕生したホテルが「ファンタジースプリングスホテル」です。

東京ディズニーリゾートで初となるラグジュアリー・タイプの客室を兼ね備え、眼前には新エリアの全景を臨むことができるなど、贅を尽くした本ホテル。その奥深さは1度で体験しきれないほどの深さとなっています。
今回は、デラックスタイプの「ファンタジーシャトー」への宿泊体験から、魅力の一端をお伝えします。

新エリアの要素を取り入れた「アール・ヌーヴォー」様式の美しいホテル

ディズニー映画『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ピーター・パン』の3作品をフューチャーし、作り上げられた世界のどこにも存在しない新エリア「ファンタジースプリングス」。
アトラクションにレストラン、ショップまで全てが新しいこのエリアは、誰もが驚かずにはいられない最新の魔法に満ち溢れ、世界中のディズニーファンから注目を集めています。

エリアに入るためにはハードルがあり、グランドオープン直後から今に至るまで「スマートフォンアプリでディズニー・プレミア・アクセス(DPA)を購入」「アプリでスタンバイパス(SP)を取得」「特別なパスポート「ファンタジースプリングス・マジック」を購入」の3条件から、どれかを満たす必要があります。

DPA及びSPは、なんとディズニーシー開園直後の8時台には全て売り切れてしまうという激しい争奪戦。始発で向かったとしても、車で訪れた方を中心とした早朝到着者たちが長蛇の列を形成しており、獲得できるかは運次第…という日も発生していました。

現在はグランドオープンから3カ月強が経過し、少々落ち着きを見せ始めているものの、残暑も厳しいため無計画で訪れるのは少し危険です。
そこで、開業直後である7月にファンタジースプリングスホテルへ宿泊し新エリアへと入場した際、どのようなルートを辿ることとなったのかをご紹介します。

ファンタジースプリングスホテルは、たまご型の大きな窓が特徴です。ホテル前には映画「魔法使いの弟子」コスチューム姿のミッキーが象られた「ロックアート」と呼ばれる岩場と溢れる泉が広がり、ファンタジーという言葉に相応しい光景が広がっています。ロックアートはエリアの全体に散りばめられており、それぞれが圧巻の出来栄えとなっています。

ホテルへと足を踏み入れると、目の前に広がるのはロビーラウンジ「グランパラディ・ラウンジ」。
たまご型の窓の内側にあたり、天井までを含めて1枚の絵画のような美しさで、息をのむほどの世界が作り上げられています。

ラウンジには、端から端まで見逃せない装飾が施されています。ファンタジースプリングスホテルの内装は、19世紀末~20世紀にヨーロッパで起こった芸術様式「アール・ヌーヴォー」をテーマに取り入れており、ディズニー作品が描くファンタジーの世界を連想させる見事なインテリアです。

ホテルはラウンジを中心に2エリアに分かれており、今回のお部屋は「デラックスタイプ」に位置付けられる「ファンタジーシャトー」。案内に合わせて、チェックインカウンターへと進みます。

お部屋は日程や窓から見えるビューの位置に合わせて値段変動が発生しており、事前に好みのビューをしっかりと調査しておくのがおすすめ。ちなみに「ラグジュアリータイプ」の「グランドシャトー」は、1泊約35万円が通常価格となっています。

チェックインを済ませ、お部屋へと向かう間も壮麗な光景が続きます。
エレベーターホール前に作られている吹き抜けのホールには、グランパラディ・ラウンジと連動した天井画が施されており、夢の世界へ来たことを強く実感させてくれます。

巨大な孔雀のデコレーションも見逃せないオブジェ。植物が集結して自然に誕生したかのようなデザインは、数々の動植物をモチーフに多用するアール・ヌーヴォー様式とのリンクを感じさせます。

お部屋に向かう廊下にも、アール・ヌーヴォーの大きな要素である曲線が印象的に配置されていることがわかります。
桜のようなピンクを基調としながら、随所にグリーンを効かせたカラーリングも、ファンタジースプリングスのイメージにぴったりです。

お部屋でも、ベッドフレームや鏡のフレーム、ベッドスローや床の模様まで、優美な曲線がそこかしこに見られます。
日常生活では取り入れることが少ない構造のインテリアの中へ身を置くことができるのもホテルステイの醍醐味ですが、ディズニーのホテルインテリアは、その最たるものを体験できるといえるかもしれません。

今回宿泊する「ローズコートサイド」と呼ばれるお部屋は、映画『美女と野獣』のロックアートがある中庭「ローズコート」方面へと窓が位置していることから名付けられています。
とはいえ、お部屋の位置には幅があるためか、ロックアートは背面ビューに。ローズコートを正面から思いっきり眺めたいという方は注意が必要です。

その一方で、ホテルの正面入口周辺をダイナミックに眺めることができるお部屋でもあり、満足度の高さは抜群。
予約時に希望のサイドを獲得できた場合も、アサインされるお部屋でビューに変化があることを念頭に置いておくと良さそうです。

宿泊特典として付属しているアイテムの中でも、非常に人気が高いエコバッグ。
ファンタジースプリングスホテルの小物たちはラベンダーカラーで統一されており、ディズニーらしいファンタジー感に紫の持つ気品が加わり、ほど良いハイクラス感が演出されています。

洗面エリアのコップもラベンダーカラー。キュートなミッキー&ミニーのイラストが描かれたこのアイテムも、お土産として持ち帰ることができます。

アメニティにも、コップと同様のイラストがあしらわれています。
たまご型の大きな窓がファンタジースプリングスホテルのシンボル的存在であることがわかります。

ディズニー作品に登場しても違和感がないようなデザインと質感のテレビ台も、お部屋の雰囲気としっくり馴染んでいました。こちらのテレビを使い、チェックアウトの手続きも簡単に済ませることができるのも非常に便利です。

クローゼットには、映画『塔の上のラプンツェル』のモチーフが。
作品冒頭で「When Will My Life Begin?(邦題:自由への扉)」を歌いながら紹介される、ラプンツェルの1日ルーティンが優しいタッチで表現されています。ラプンツェルが「部屋の壁に絵を描いたり…」と歌いながら描く絵画のタッチと似ているのも、作品ファンにはたまらないポイントではないでしょうか。

壁に掛けられた絵画も、同曲でラプンツェルが壁に描いている絵を基調にデザインされているのがわかる構図。新エリアを構成する3作品のひとつである『塔の上のラプンツェル』が、ホテルでも大きく取り上げられていることがわかります。

アメニティなどに描かれているイラストのポストカードも、お土産として持ち帰れるアイテムのひとつ。パーク内には郵便物を発送できるショップもあり、ホテルで大切な人へお手紙を書いてみるのも良いかもしれません。

お部屋を出て中庭のローズコートへ足を運ぶと、迫力あるロックアートを存分に眺めることができます。映画『美女と野獣』の感動が蘇るのはもちろん、記念撮影スポットとしても見事な場所になっています。

ホテル内へ戻り散策してみると、モニターには大きく「グランドオープン」の文字が。
いよいよファンタジースプリングスがオープンしたことを改めて感じさせてくれるスポットです。

ホテルからファンタジースプリングスへの入場ゲートには大きな屋根が設けられており、暑い時期や雨天でも比較的、快適に入場することができます。
ファンタジースプリングスホテルは、東京ディズニーシーが擁するもうひとつの人気ホテル「ホテルミラコスタ」とは違い、直接ホテルと繋がっているゲートはありませんでした。

ホテル宿泊者であっても、パークへの入場にはパスポートが必要なため、通常のパスポートもしくはエリアのオープンと共に新しく登場したパスポート「ファンタジースプリングス・マジック」を購入します。

ファンタジースプリングス・マジックは「東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ」の対象プラン利用者、またはファンタジースプリングスホテル宿泊者のみが購入できる強力なパスポートです。

大人22,900円~25,900円と値段が張るものの、「フェアリー・ティンカーベルのビジーバギー」以外のエリア内アトラクションを全て待ち時間なく何度も乗ることができるため、新エリアを1日で悔いなく楽しみ尽くしたい人には非常に便利なパスポートとなっています。

通常のパスポートで新エリアを楽しむ際、課題となるのが「食事場所の確保」。
新エリア内は「オーケンのオーケーフード」を除く全レストランが「ディズニー・モバイルオーダー」の対象となっており、スマホアプリから予約を取得できていない場合は利用できません。

新エリアから最も近いレストランでも少々の徒歩を必要とし、お腹が空いてもすぐに食事をすることは困難。簡単にでもスケジュールを立てておくと安心です。特に家族連れの方は、食事の予定をしっかりと組み立てておくのが必至といえます。

ファンタジースプリングスホテル内に設けられているレストラン「ファンタジースプリングス・レストラン」は、ディズニーリゾートの他ホテルと同様、ブッフェタイプのオールデイ・ダイニングで、現在は宿泊者のみが予約可能となっています。

ブッフェ台には、様々な料理と共に新エリアの3作品をモチーフとしたものも多く用意されています。
特にブレッドエリアは見逃せない充実度で、まずは空を飛ぶピーター・パンとティンカーベルがプリントされている、甘いグレーズドがかけられているパンが登場。

プラチナブロンドの三つ編みに、キラキラとしたトッピングが飾られているのは『アナと雪の女王』エルサの髪をモチーフとしたパン。甘すぎず優しい味わいで、アナ雪ファンの子供たちにもぴったりの一品です。

ツヤツヤとしたイエローを太陽に見立てたパイ生地のパンは『塔の上のラプンツェル』で多用されるモチーフ。ラプンツェルの住む王国のシンボルが象られており、お皿に乗せた時の映え度も抜群です。

レストランは内装のみならず、子供用の椅子などのファニチャー類に至るまで凝った装飾が施されており、こだわり抜かれたディティールの細かさに感動すること間違いなし。
朝・昼・夜で窓からの光の差し方も変わり、緑を眺めながら極上の食事タイムを過ごすことができました。

ホテルと新エリアを行き来しながら、休息を取りつつ自由にパークを楽しめるのが宿泊ディズニーの最たる魅力。
時折現れるキャラクターたちとのグリーティングも、まるで実際に暮らしているキャラクターたちに出会ったかのような気分になるほどです。

新しいアトラクションは、ディズニーの技術力が結集した最先端のものばかり。
人気なだけに、スタンバイパスで乗る場合は屋根のない場所で長時間待機する場合が出てくるため、灼熱の時期はホテルに宿泊し、適度に休憩を取りながら楽しむのがおすすめです。

新エリア「ファンタジースプリングス」を大いに楽しみながら、極上のホテルステイが叶う「ファンタジースプリングスホテル」。
快適さと共に、五感を刺激する仕掛けに満ちた新ホテルは、一度は体験すべき魅力に溢れていました。

東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル
■所在地:千葉県浦安市舞浜1-2
■電話:047-305-8888
■アクセス:JR京葉線・武蔵野線「舞浜駅」下車、ディズニーリゾートライン「ベイサイド・ステーション」より徒歩2分
■チェックイン:15:00 (最終チェックイン:24:00)
■チェックアウト:12:00
■URL:https://www.tokyodisneyresort.jp/special/fantasysprings/hotel/

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