「東京エクレクティク」をコンセプトに西洋の洗練さと日本の伝統が融合! 「メルキュール東京羽田エアポート」が開業
11月26日に東京・大田区に開業したアコーホテルズの新館「メルキュール東京羽田エアポート」が、オープンに先立ちプレス内覧会を開催。客室やラウンジなどを公開した。コロナ禍により減少した羽田空港へのインバウンドの旅客数も回復しつつあり、オフィスも入居する近隣の複合施設「羽田イノベーションシティ」のグランドオープンでビジネス需要の高まりも見込まれる羽田エリアにおいて、初の外資系ブランドホテルとなる同館。『TOKYO ECLECTIC(東京エクレクティク)』をコンセプトに、西洋の洗練さと日本文化がミックスされた空間デザインが光る館内をいち早くレポート!
羽田エリア初の外国ブランドホテルがオープン!
京急空港線・大鳥居駅から徒歩4分のところに、この度開業した「メルキュール東京羽田エアポート」。空の玄関口である羽田空港からは約3キロの距離にあり、早朝4時から深夜25時10分まで30分間隔で運行するリムジンバスが、空港からホテルまでをスムーズに繋ぐ。
この日の内覧会では、冒頭で同館総支配人の猿丸新二氏が取材陣を前に施設紹介を行った。 「363室を擁する当館は、日本に22軒あるアコーのネットワークの中で大阪のスイスホテル南海大阪に次ぐ規模のホテルになります」とはじめに述べた猿丸氏。続けて、同館最大の特徴であるデザインコンセプト『TOKYO ECLECTIC(東京エクレクティク)』について次のように説明した。
「『未来の東京の中に過去の東京が垣間見える』というのが、東京エクレクティクのコンセプトが作り出す空間です。その中で1階は日本のトラディショナルなデザインを織り交ぜたフロアになっており、2階はサブカルチャーの歴史が感じられるフロアになっています。そして客室はトラベルをテーマに飛行機やトランクをモチーフにしたデザインを採用しています」
アコーではソフィテル、ノボテル、イビスなど、プレミアムからエコノミーまで幅広いブランドを展開しており、そのうち「メルキュール」は中級クラスのブランドにあたる。羽田エリアに外資系ブランドホテルが進出するのは初となり、外国人客にとって馴染みのあるホテルグループが選択肢に加わったことになる。猿丸氏はコロナ前の9割程度まで回復した羽田空港の訪日外国人客を主なターゲットとして見込んでいることを述べつつ、「アコーのディストリビューションをしっかり活かしていきたい」と語った。
日本の伝統、匠の技が随所にミックス
それでは館内を見学していこう。
まずは外部と一線を画す重厚なドアをくぐって館内に足を踏み入れると、シックな雰囲気の中に、さっそく東京エクレクティクのコンセプトをバシッと感じる空間が広がる。視界に飛び込んでくるのは、着物、屏風、大盃、うちわなど、日本の伝統を感じるオブジェの数々だ。また、羽田空港のある大田区は約3500社の町工場を擁する日本有数の「ものづくりの街」ということで、溶接や射出成形など工業の匠を感じる品も並べられている。鉄工所の溶接職人さんがよくかぶっている“あのマスク”もモダンなアートに様変わりしていて驚き!
エントランスの右手にはフロント、左手には可動式のガラス壁で仕切りが可能なレストラン&バーがある。日本の伝統的なお茶屋のイメージを取り入れたというバーは、カウンターの上部に施された組子風の紋様が印象的。一方で、朝食バイキングが提供されるレストランには瓦が波打つように埋め込まれたデザインの壁面があり、こちらにも和の印象を感じる。
バーではパテ・ド・カンパーニュやステックフリット(ステーキとフライドポテトの盛り合わせ)などフランスのブラッスリーでお馴染みのメニューを提供。また、電源やUSBポートを備え、日中はワークスペースとしても使えるようにする予定だという。
スーペリアルームのフロアはオレンジを、プリビレッジルームのフロアはブルーをテーマカラーにしている。客室階の廊下は縦長のライトが空港の誘導灯を彷彿とさせる印象だ。
スーペリアルーム、プリビレッジルームともに羽田エリアでは珍しいキングサイズベッドを採用しているところも本館の特徴のひとつだ。マットレスはシモンズ製で、寝心地のよさはお墨付き。客室にも日本らしいデザインが施され、例えば、スーペリアルームの壁には昔の羽田地区周辺の地図を素材にしたアートが飾られ、ものづくりの気風を感じるインダストリアルデザイン的な照明を配されている。
客室はスーペリアキング(159室/23.8㎡〜24.5㎡)、スーペリアツイン(128室/24.7㎡〜28.5㎡)、プリビレッジキング(42室/23.8㎡〜24.5㎡)、プリビレッジツイン(34室/24.7㎡〜28.5㎡)の4タイプを備える。
バスルームは、スーペリアツインのみシャワーブースのみの設計。そのほかの部屋はバスタブを完備。ボディソープやシャンプーはイタリアブランド「エレメンタルハーボロジー」のアイテムを採用している。
空から見たときの大田区の地図をモチーフにしている。
トランク風の棚には冷蔵庫とコーヒーセット、セーフティーボックスがある。これに加えて、プリビレッジルームはカプセル式のコーヒーマシンとミニバーを含めた構成。ミニバーには大田区のご当地プロダクトである羽田ブルワリーのビールも。
また、脱プラスチックを打ち出すアコーホテルズのこだわりとして、カードキーは木製のものを採用。水もガラスボトルのものを用意しているなど、環境への配慮も感じることができた。
なお、2階には24時間利用可能なラウンジやフィットネスルームなどを設置している。多彩なチェアやソファが配されたラウンジは、お気に入りの場所を見つけてくつろげるスペース。その中で窓側に置かれたハイバックチェアは、周囲の視線を気にせずにゆったりとした時間が過ごせる。
ラウンジには歴代ゲーム機や家電製品を使った立体アートがあり、日本のサブカルチャーの歴史を感じることができる。なお、このフロアにはチェックイン前にも利用可能なシャワールームもあり、ロングフライトの後の宿泊客などには心強い。
ちなみに、同館から羽田空港の駐機場が見える天空橋駅付近までは徒歩で15分ほど。駅近くの「羽田イノベーションシティ」には空港滑走路を見渡す展望台もあるので、朝の運動にちょうどいいウォーキングコースになるはずだ。
11月26日オープンの「メルキュール東京羽田エアポート」。東京エクレクティクをコンセプトに、西洋視点から日本の伝統をミックスした空間は、同館にしかない新しい和モダンの形といえよう。
メルキュール東京羽田エアポート
■場所 : 〒144-0043 東京都大田区羽田1丁目2−11
■開業 : 2023年11月26日(日)
■敷地面積:約5,036.25 m²(約1,523,46坪)
■延床面積 : 約 3,336.62 m²(約 1,009.32 坪)
■階数 : 地上11階
■駐車場 : 47台
■客室 : 363室
■URL : https://www.mercure-tokyo-haneda-airport.com/
ピアソン編集部